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映画「天気の子」自分なりの感想

新海誠作品に造形が深いわけではないが、作品はいくつか鑑賞している者として、感想を書いてみる

※以下ネタバレ閲覧注意


小並感(まとめ)

今作も、普通に、よかった。たのしかった。

抽象項目

  • シンプルなストーリー
  • 美麗な作画
  • 魅力的なキャラデザ
  • 素敵な音楽
  • メロディ×歌詞×演出の相乗効果
  • アクション要素
  • 細かなお笑い要素
  • 前作からのファンを喜ばせるような演出
  • プロモーションとうまく絡めた演出構成

具体化

シンプルなストーリー

家出少年、不思議な力を持った少女と出会う。
お互い心惹かれ合うが、少女はその力を使いすぎることで後々その代償を払うことになる。

根本はわりと単純なプロットなので、あまり深いことは考えずに脳死で楽しめるエンターテイメント作品となっている。細かい部分で今までにない設定や、監督らしい演出が散りばめられているので、古典物語をリライトしたような新鮮な印象で楽しむことができる。

美麗な作画

背景や光の描写の美しさは、新海誠作品なので今更あえて語る必要なし。今回も申し分なく綺麗だった。現代的な都会の街並みでも、ファンタジックな世界観でもどちらも魅力的に表現されている。

魅力的なキャラデザ

キャラクターデザインも時代を捉えた魅力的なものだし、人気俳優を起用した声優も特に違和感なし。
小栗旬だけもうちょっと声張ったほうがいいんじゃないかと序盤思ったりもしたが、物語が進むにつれて特に気にならず、むしろ「そのキャラが喋っている声」として聞けていた。

ヒロインの弟のキャラ設定が新しかったし、そのキャラの特性を生かした囚われ状況からの脱出方法も面白かった。

素敵な音楽

相変わらずRADWIMPSの楽曲は良い。
劇中序盤に野田洋次郎の歌声が流れ出したとき、「君の名は」のような既視感が起こり、新海誠作品=野田洋次郎の歌声というにイメージに固まってしまうのはどうなのかなーと思ったが、今回の作品では中盤やクライマックスに女性ボーカルの曲を入れたことで、前作からの広がりや新鮮さが生じ、イメージが固まってしまうことはなかった。
前作からの継承と進化がバランス良く調整されていると感じた。

メロディ×歌詞×演出の相乗効果

監督らしい要素といえば、やはりメロディ×歌詞×演出のタイミングが見事に絡むことの演出方法が挙げられる。その相乗効果で、一気に琴線に触れてくるため思わず涙ぐみそうになってしまう。このあたりは新海誠演出の醍醐味でもある。

アクション要素

甘酸っぱい青春恋心要素やファンタジー要素だけでなく、クライマックスに向けて追う者・追われる者によるカーチェイス的なアクション要素を盛り込むことで、中だるみせず劇中の展開に釘付けにされる。

細かなお笑い要素

全体がシリアスというわけではなく、合間にクスッとくるようなお笑い要素もあり、実際に上映中に客席から笑い声が漏れるようなシーンがいくつかあった。これらがあることで、クライマックスのエモーショナルな展開がより引き立つことにもなる。

前作からのファンを喜ばせるような演出

前作の要素を入れることでファンを喜ばせるサービス精神。これは「君の名は」のときも「言の葉の庭」のヒロインが現代国語の先生として登場しているように、新海誠監督のサービス精神か、遊び心の現れか。

いずれにせよ、前作を知っている人間からすれば、そのキャラの「その後の姿」を垣間見れた気がして、嬉しさが沸き起こる。というか同じ世界線なのかよ!とツッコミを入れたくはなるが。

プロモーションとうまく絡めた演出構成

これはビジネス的な観点になるが、劇中での企業タイアップの仕方が上手いと感じた。

広告主は、作中のキャラが食べるものや、訪れる場所の背景などに実際の商品名やサービス名が自然に描かれることで、自社のものを映画を通して宣伝出来る。
作品側は商品とコラボしたCMプロモーションにも繋げられるし、劇中の描写の説得力が増すことになる。

まあ、これは現代を舞台にした作品かつ期待値の高い新海誠作品だからこそ上手くハマった可能性があるが、これほどタイアップで相乗効果が生まれている作品は珍しいと感じた。

以上。


P.S

クライマックスで、「ははーん、その腕についた手錠を、ヒロインを捕まえるため、繋ぎ止めるために使うんだろ!」と先読みしていましたが、まったく関係ありませんでした。