1. TOP
  2. COLUMN
  3. ELLEGARDENはなぜ活動休止したのか

ELLEGARDENはなぜ活動休止したのか

どうも。

エルレ復活ツアーのチケット一次選考にあっさり落ちたYoshitaです。

突如として発表された活動再開のニュースに狂喜乱舞した「あいつら」達の喧騒もだいぶ落ち着き、着々と復活ライブの日程も近づいていく中で、自分にとって大きな影響を与えて来たELLEGARDENとその中心人物である細美武士(Vo,Gt)という人物について記事を書いてみようと思いました。

しかし、この人物とそれを取り巻くバンドの物語はあまりにも壮大で、個人的な思い入れもあり、書きたいことが多すぎてとてもまとまりませんでした。

ちなみに自分は、ロッキンオンジャパン編集長の山崎洋一郎氏による細美武士のインタビューが凄く好きで、未だにその部分の記事だけ切り取ってファイルに保管してる、割とガチなファンの一人ですw

なので今回は、活動再開に伴い、10年前どのような経緯があってバンドが活動休止に入ったのかにスポットを絞って書いてみようと思います。

あまり経緯を知らない人や、活動休止してからエルレガーデンの存在を知った人にとって、色々な偏見や憶測があるのではないかと思います。

結局、メンバーの仲が悪かったの?
なんで「解散」じゃなくて「活動休止」だったの?
音楽の方向性の違い?

とかとか。

その辺りをインタビュー記事を抜粋しながら、振り返ってみようという今回の趣旨でございます。

細美氏の非常に複雑な心情、注意深く言葉を選んでいる様が見て取れます。

 

では、どうぞ。

※以下、rock’in on japan 2008年6月号のインタビュー記事より抜粋。

━━活動休止の経緯について

山:解散じゃないよね?

細:解散じゃないです。

山:どういうことなのかな?

細:うーん、やっぱりそうですよね、この話になりますよね、どうしても。いや、どういうことなんだろうなぁ…こう、自分でもあんまり咀嚼できてないんですけど、正直今だに。うーん…アルバムを作ってる最中の出来事なんですよね。で…こう、色んな要因がすごくたくさんあって、それが、すべてが一つにまとまった結果がこういう…うん。そう、色んな要素がほんとにたくさんあって。うまく、スパッと説明できる自信がないんですけど。
(中略)
すっごい大雑把に言うと、次のアルバムを作ることに対するモチベーションにものすごいばらつきが出てきちゃって、メンバーの中で。それで、どうもうまくいかないっていうところから…休もうか、みたいな話だったと思うんですけどね。

━━四人の関係は?

細:仲は全然、ものすごい良くて。誰と誰の間にも、なんのわだかまりもなく、ただ、一回の人生だから、やりたいと思ったことはやってみたいっていうのも、すごい強かったんじゃないかなあ。そんな感じです。

山:結構まぁ、どのバンドにも、長く続けているバンドには起こり得る、ちょっとしたネガティブな摩擦みたいなものがきっかけだったんだけど、それが逆にそれぞれやりたいことがあるっていうことに繋がったっていうこと?

細:そうそうそうそう、それなんですよね。もちろん自分にもすごく悪いところはたくさんあって。それは、よくよく考えると、自分も色んなところにストレスを抱えていて、それをなるべく表に出さないように、出していないつもりだったのが、こう、漏れ出るっていうか。そういう部分で多分、すごい嫌な思いをさせてたんだろうなあっていうことがたくさんあったし。逆ももちろん、いっぱいあって。でも、それはたぶん、そんな問題は簡単に乗り越えられる気がして。結局最終的にはそこじゃなかったんじゃないのかなっていう。きっかけはそういうことにしても。なんだろう…音楽に対する、特に次の作品に対する、進みたい方向が少しやっぱり、足並みが揃わなかったっていうのが大きかったんじゃないのかなぁ…

山:でも細美くんとしてはやっぱり、曲を作り、次のアルバムのヴィジョンを作る人間としては、絶対目線は下げたくないっていうところだったわけだよね。

細:そうですね。常に、ちょっと背伸びしてるんで。なんかでもこう言うと、メンバーはもうちょっとぬるくやりたいと思っていたのかっていうと、全然そんなことはなくて。みんなもすごいストイックだし、めちゃめちゃアーティスティックに、ほんとにがんばるんですよ、あの三人は。でもその…うーん、まあ自分の振る舞いがあまりにもひどかったんだろうなと思うんですけどね。こう、みんなを盛り立てて、「行こうぜ行こうぜぇ!」みたいに言うのって俺、できなんですよね…ガリガリやっちゃうんで。まあでも、もちろんそこだけじゃないですよ。

━━「解散だけは俺、絶対に嫌で。」

細:今、正直4人の結論は、誰かがすごく悪いわけでもなく、誰かが悪くなかったわけでもない、っていうところに立っていて。そもそも良い悪いの問題じゃなくて…うん。なんかこう、まあ、そうなるよなあ、みたいな。俺はやっぱり、みんなにめちゃくちゃ甘えてたんで。まさか、バンドがなくなるとか、このバンドをもうやれないんだっていうことなんて、絶対に起こらないと思ってたから、なにがあろうと。だから、それを維持しようという努力、してなかったんですよ。家族って、何があっても家族じゃないですか。結局、縁切れないから。そんな感覚でいて、甘えてはいましたよね、すごい。

細:きっとみんなやりたいんですよ、このバンド。きっとって言ったらすごい変だけど。全員がやりたいのに、じゃあやりゃあいいじゃんていうほど単純な問題でもなくて。解散だけは俺、絶対嫌で。休止にできてよかったなって、すごく。みんなで話し合って休止になって、よかったなと思って…。最初に言った、モチベーションがこうほら、バラついている。次のアルバムを作る。たぶんその作る時点でもうバラついてたんだと思うんだけど。それがダダダッとやって、どんどんどんどん日々過酷になっていく中で、どんどんどんどんモチベーションが小さくなっていく人もいれば、その差はきっとどんどん開いていって。再開するときは、それが、全員100で揃っていないと嫌だっていうのは、4人共通の話で。じゃあ100にするために、寄り道しようっていう、そういう前提でもないから期限がないわけで。なんとなく、やってみたら、戻りたくなるだろうなっていうのはわかっていながらも、今それを前提にすると、またモチベーションを100にできないかもしれないみたいな、ニワトリが先か卵が先か、みたいなところで、断定できない感じなんですよね。

山:1年間とか3年間とかじゃだめなんだ。

細:うん。もしかしたらそんなにかからないかもしれないし。もしかしたら、もっとかかるかもしれないし。ただ、それに期限をつけないでやりたいっていう話になったんですよ、4人で。

山:きっと愛情もあるしやる気もあるし、モチベーションもあるんだけど、もう、あまりに全てになり過ぎて、エルレガーデンとしての自分ていうのが上手に的確に機能できないような状態に、なっちゃったのかな。

細:うん。今たぶん、すごくどっちつかずに聞こえてるのは、「こうなんです」って、誌面で片方にズバっと言ってしまうのが、きっとすごく嫌で。嫌でっていうか、絶対3人が読んだ時に、「いや、違うよ」「細美さん、それ違うよ。そういうふうに考えすぎだよ」って言ってくれるところもきっとあるし。いや、ここはそうなんだっていうこともきっとあるし。だから、すごい難しい話を今、してるんだけど。

━━「一生友達だよってみんなに言われたし、自分でもそう思うし」

細:あ、心はもう、全然離れてないですよ。すっごーい仲良いですよ、4人とも。こう言うと、「いやいや、だって休止でしょ?」って思うかもしれないけれど、ほんとびっくりするほど仲良くて。「一生友達だよ」って俺みんなに言われたし、自分でもそう思うし。たとえこの先どうなろうと、俺は一生仲間だよって、そう言われた時に、「おお…じーんとくるなあ」と思ったりもして。だからたとえば、それぞれ違うことやるとするじゃないですか。そんな可能性は限りなく低いけど、どのバンドもフェスに出れるようになったと仮定するじゃないですか。そしたら、バックヤードで絶対一緒に酒を呑むんですよね。「違う日にしてください」なんて言う人はひとりもいなくて。むしろ同じ日にやりたいと思うんだ、みんな。だから、そこが俺たちのすごい不思議なところかなあとは思うんですけど。

━━ファンに対する気持ち

山:細美くん自身の━━まあ酷かもしれないけれど━━ファンに対する気持ちっていうのは今、どう?

細:うーん…ファンに対する気持ち。……個人ですか?

山:そう。

細:「ごめんなぁ」って思うなぁ。天秤にかけられない━━こういうこと言うとメンバーに、それだからお前といるのは辛いんだって言われてしまうけど、俺はメンバーとファンを天秤にかけられないんですよ。どっちも、まったく等しく、同じ重さだから。こういう俺の考えがたぶん、よく受け入れられないというか。「お前仲間だろ?メンバーの方がそりゃ絶対大事じゃん」ていうのが、正しいのかもしれないけど。俺は、そんな薄い関係だったと思ってないし、ファンのことも。まったくもって、天秤にかけられないんですよ。たとえば、メンバー全員が、「こりゃあ楽しいや、これで行こう」っていう活動でファンが悲しむなら、それは、いくらメンバー全員が楽しくても、なんとなく俺は、きっとできないと思うし。その逆もまた然りで。ああ、それはみんな一緒かな?

━━必ず戻って来ますよ、同じバンドで。

山:絶対に戻ってきてくれる?この同じメンバーで。

細:うん。俺の口から言っていいんであれば、必ず。
必ず戻ってきますよ、同じバンドで。俺、「ああ、細美とやりたくてしょうがない」て言われるようになりますよ。ていうか、なる。

これらを読んでわかるように、活動休止した理由は、一言で説明できるものではなく、いろんな細かい要因が積もり積もって、4人で話し合った結果、至った結論だということ。
誰が悪かったわけでもなく、誰が悪くなかったわけでもないということ。

そして、4人は「一生友達」と面と向かって言えるほどの絆で結ばれているということ。

何年後になるかはわからないが、全員が100の気持ちでまた活動するために、再集結するために「活動休止」という体をとったこと。

 

そしてELLEGARDENは2008/9/7のSTUDIO COASTでのライブをもって活動休止に入りました。

 

毎年9/7になると、細美武士自身のブログで「◯年経ったけど、忘れてないよ。俺たちは必ず戻ってくる」といった趣旨の記事が投稿されていました。しかし時間が経過するにつて、「ほんとかよ?復活ありえるのかよ?」といった若干の諦めムードも漂い、「復活はない」みたいな考察をしているひともチラホラ出ている状態でした。

 

気がつけば10年の歳月が経ちました。

小学校高学年だった子が、成人を迎えるほどの長い時間です。

その間、細美武士はthe HIATUSという新たなプロジェクト(バンド)を立ち上げ、精力的に音楽活動を行い、作曲的な表現の幅も広がり、ミュージシャンとしてどんどん突き進んでいきました。(じつはこの10年の細美武士のストーリーがとても面白いのですが。the HIATUSは自分にとって日本で一番好きなバンドになりました)
他のメンバーもそれぞれで別のバンドを組み、音楽活動を続けていました。

それぞれがすでに独立しているようにも見え、そしてきっと、これはこのまま続くのだろうとさえ思いました。

 

青天の霹靂

2018年5月10日、突如として公式HPにて活動再開が宣言され、同時に3箇所のツアー日程も発表されました。

記念すべき復活のアー写が、謎の全身タイツ。間違いなく彼らである。

3箇所のツアーの千秋楽がZOZOマリンスタジアムで行われるのは驚きでした。ライブ中のファンとの距離感を大切にし、大きなハコでやることがなかった彼らにとって、スタジアムでやることを決めたのは中々の英断だと思いました。まぁ確かに、彼らの復活を待ち望んでいた人々を収容するにはスタジアムクラスでも全然追いつかないわけです。

チケットの倍率は一説では300倍にもなったとか。まぁ期待値を考えればそりゃそうだ。そりゃ当たんねーわ。そりゃしょーがない泣

とにかく、長年動向を見守ってきたいちファンとしては今年最高のビッグニュースなわけで、同じく彼らが大好きだった人たちにとって、再始動したエルレの今後の動向は大注目なわけです。

僕は行けないと思いますが、チケット当選した方は8月のツアー楽しんで来てください!

一曲目、「Supernova」から始まる復活祭を!
(以前細美氏がブログで言ってた)